ともに考え、学び、学習する場をつくる ワクワクと“できる喜び”で、一歩前へ

団体名)特定非営利活動法人ITサポート銀のかささぎ

http://www.i-kasasagi.com/

ワクワクと“できる喜び”で、一歩前へ――銀のかささぎ

ともに考え、学び、学習する場をつくる

銀のかささぎは、8年前より児童相談センターや児童養護施設でICT学習支援活動をしており、学力向上の成果を上げてきましたが、活動を通じて次の課題がありました。

入所している子どもの多くは児童虐待が原因ですが、その背景に貧困がある。このことから、保護される前の段階に必ず貧困があり、貧困家庭の子どもたちへの学習支援活動も必要であると痛感していました。そこで、長野市松代地区にある施設で子どもの貧困対策として「子ども食堂」事業を開始。そこでPepperに“ボランティア先生”になってもらい、触れ合うことで、これまで成功体験が少なかった子どもたちに「できる喜び」を感じてほしいという狙いです。

子ども食堂へ来る子どもたちは成功体験が少なく、褒められる喜びや人とのふれあいを求めています。学習をサポートし、励まし、前へ進む気持ちが子どもたちへ伝わることが、子どもたちのやる気を育て学習への意欲を駆り立てることになるのでは――。

そして現在は、地元の観光案内をテーマにしたPepperのプログラミング教室も行っています。子どもたちが松代城跡や真田邸、佐久間象山などを巡り、観光ガイドとしてまとめ、Pepperで発表するというものです。子どもたちが郷土愛を育む、とてもよいきっかけになりました。

イベントへのPepperの参加依頼も多く、子ども虐待防止啓発イベントでは毎年長野駅コンコースに登場。お寺での子ども食堂への参加では、普段はお経を書写する子どもから、Pepperのプログラミングにも興味を持ってもらえました。

将来的には、“Pepper先生”の導入方法やiPadの学習支援活動のインストラクター、使用アプリの学年別紹介など学習支援のコーディネーターが使うプラットホームを作り、全国の子ども支援の団体のモデルケースとなる仕組みを構築していきたいと考えています。

◆楽しんで学べるから、できることがどんどん増えていく

行動に問題がありがちだった子もどんどん前向きに

プログラミング教室には、児童養護施設の子どもたちも参加してくれていました。なかでも毎回熱心に参加してくれていた中学1年生の男の子は、あとで施設の職員の方から聞いた話によれば、実は家庭での行動に問題があり保護され、施設でも問題がありがちだったのが、プログラミング教室に参加したことで、勉強や生活、友達関係に前向きに取り組めるようになったとのこと。

また、特別支援学級に入っている中学1年生の女の子が、Pepperとの触れ合いによって、優しい言葉をかけたり、うまく人と話ができるようになったというケースもありました。この女の子は、知的に理解が難しい子どもでしたが、パソコンのローマ字入力をマスター。簡単なプログラミングまでこなせるようになりました。

◆Pepperが科学やAIへの好奇心の入り口に

Pepperを迎えたことで、思わぬ波及効果もありました。Pepperを使った学習支援やプログラミング教室をはじめたことで、理系の男子や専門家が当団体に集まるようになり、団体のIT技術が深まりました。子ども食堂や児童養護施設の子どもたちは、科学やAIなど先端技術に興味を持てるようになり、例えば、iPadの設定やパソコンの設定、Wi-Fiの設定などに詳しくなった子もいました。

今まで学力に困難なことが多かった子どもが、Pepperを通じて、楽しみながら勉強できるようになったり、子どもたちがPepperを通して明るい未来を想像できたことは大変意義深いものです。


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