児童相談所での児童虐待相談対応件数

厚生労働省のデーターによれば、平成30年度中に、全国212か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は159,850件(速報値)で、過去最多となっています。

児童虐待の報告を受けた子供たちは一時保護されます。その後 判定会議において各種診断を基にケースの総合的判定 又は 援助方針会議において援助方針の決定などが行われます。

全国の児童養護施設には約3万人の子どもたちが生活しています

児童養護施設には、親自身の病気や経済的理由、そして親からの虐待など、何らかの理由で家庭生活を続けることが困難となった子どもたちが暮らしています。 親の病気や死亡、経済的な理由など、さまざまです。最近では子どもの虐待を理由とするケースが増えています。
生活している子どもの年齢は、おおむね1歳過ぎから18歳までですが、特別の理由や条件が整えば乳児から20歳までの子どもたちが利用しています。

養護施設の子供たちは、家庭環境によって学ぶ機会が少なかった子が多く 学年相当の学力に間に合わない子が沢山います

幼いころの親子関係や、コミニュケーション不足がきっかけで
大切な時期での基本的な「学ぶ力」が足りなく育ってきた子が多くいます。

さまざまな事情からとり残された子どもたちは、その日から日常の生活に困り、学校もおろそかになります。

 

そのため学校へ通っていても周りの子と同じように理解ができず、勉強が分からないという辛い状況にあります。

比較社会の中で、学力に対しても大きな劣等感を抱えています。『自分は勉強ができない・・』と自らを肯定できず、可能性に蓋をする子どもたちが多くいます。

 

現在の高校進学率は、定時制高校を含めて約80%ほどで、以前よりもかなり進学できるようになりましたが、それでも決して高いとはいえません。

施設児童は18歳で施設を退所しますが、様々な偏見や不利な条件を抱える子どもたちにとって、例え大学へ進学できたとしても、経済基盤の無い中で学業と生活の両立は相当困難な問題です。また施設を退所した子どもたちは、たった一人でこの厳しい社会を歩んで行かなければならず、困難にぶつかった時に相談できる大人や、帰る実家すらありません。

 

 

家庭環境により大幅な学習進度の遅れを抱えた子どもたちは通常の学習進度に大きな差がでて、その子に意欲や勉強への関心が見られない場合は学校での授業にも集中できず学習進度の差がますます広がってしまい、進学や社会に進んだ際にドロップアウトしてしまうという問題が生じています。

したがって、家庭環境に依存することなく学習する習慣を身につけることが必要です。

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